個人的なこと

 完全に個人的なことですが...



 本日,2015年6月30日をもって
 私,退職いたします.




 ちょうど10年前に就職して
 書ききれないことがたくさんあった
 臨床と在宅での仕事でしたが
 タイミングも合い,退職することとしました.




 自分が働き始めた日のことを思い出すと
 おぼろげながらに,ずっとここで働くわけではないな...と
 密かに思ってはいたものの,
 なんどもなんども辞めたいと思ったこともありましたが
 知らないうちに,ここでずっと働こうって
 そんな風にも思っていました.




 誰でも辞めたいと思う時ってあると思うんです.





 でも,それを乗り越えると
 よほどのことがなければ転職を考えなくなる.





 僕が退職することを決めて
 病院の職員からは何人も「独立するの?」って
 聞かれましたが,
 独立するにはまだまだ至らない点も多いし
 もっと現場で,前線で仕事したいって思ってもいますので
 こんなちっぽけな男ですが,
 雇ってくださる職場がありますので,
 これからはそこで一生懸命働きたいと思っています.





 どんなことがしたいか.




 たくさんあるし,それは職場とは違う
 院外での活動もそうなんですけども,
 でも,やはり全くの別物としても考えていないので
 職場に還元できるよう,迷惑をかけることもあるかもしれませんけど
 ひたすらに進むだけだと.そんな風に思っています.





 今,自分が歩んできたこの10年を思い出すだけで
 泣きそうになることとかもたくさんあって
 ただ.それは,全てが綺麗な思い出ではないわけです.





 国家資格者として
 社会人として
 人間として




 大きな失敗もあったかと思うし
 周りのスタッフには迷惑だってたくさんかけてきたと
 そんな風に思います.





 暖かく見守ってくれた人.
 嫌われるの覚悟で叱ってくれた人.
 なんでも自由にさせてくれた人.





 やはり,この世は人と人とのつながりがあって
 その中で生活をしていくわけです.





 職場でも
 家庭でも
 研究会でも
 学会でも





 一人でも嫌な思いはさせたくない.





 院外での活動の中で思うのは
 いわゆる組織として考えると
 気の合うメンバーで
 なんでもしっかりしてて
 顔が広い人とやる っていうのが
 一番活動状況を広げるのに早いだろうし
 スムースにいく.
 



 でも,
 世の中の人の数だけ思いや考えがあって.
 極端な話ですけど
 犯罪者としてもそこには理由があるのかもしれないし
 僕は言ってもうすっぺらい人間ですので
 どうかこうか,みんながいい形で暮らせる地域になるために
 多くの方と協力していけるように
 少しでも社会の役に立てるようなことを
 毎日コツコツと,出来る人になりたいと思っています.





 自分が体験したことないこと.
 特に予想が立てられないこと.





 退職という形で経験することができて
 本当に多くの方へ感謝の気持ちでいっぱいになりましたし
 こういった経験が
 台無しにならないように.





 田舎の病院です.田舎で育ったスタッフがほとんど.
 そりゃ,正直な話し経営や組織っていう点で
 いい病院であったか?と言われると疑問もありますが
 それでも,全体的に見て
 僕はこの病院で働かせていただいたこと
 この診療圏内にみえる多くの人生の先輩や
 地域の方々と触れ合うことができて
 ただただ,誇りに思います.





 孤独死って,結構少ないんです.





 夜間は...あれですけど
 昼間は,近所に一人で住んでる,日中は一人になる家に
 歩ける方が遊びにいく,顔を出しに行くことが普通なんですよ.
 死んでんじゃないか? 倒れてないか? ってこともあって.





 あと,新しくなる前の病院の入り口には
 近所のスーパーで買い物をした袋をおける棚があって
 みんな診察の間で買い物とかして,
 その棚にぽーんって置いてあるんですけど
 一度も盗まれたことないんですって.
 間違えちゃったことはあるそうですけど...
 でもきっと,ごめんねぇ!っていって,
 ヤクルトでもお渡ししてたりするんだろうなって
 容易に想像できます.






 本当に人がいい.
 本当に,人がいいんです.





 自分のことを孫のようにかわいがってくれたおばあちゃん.
 子作りについて嬉しそうに教えてくれたエロじじい.
 
 



 最初は,ちょっと壁があります.
 よそ者がきたぞ...って.






 でも,すぐ信用しちゃう.
 で,騙されたりもしちゃう.
 そんなことを知ってて,騙す奴が世の中にいる.
 





 これからの医療や福祉について
 僕はこの病院の,この地域の
 外で働くわけですが,
 それでも,何かお役に立ちたいと思っています.





 恩返ししなきゃって思っても
 もう無理だと思ってしまうほど,
 それほど多くのことを僕はして頂きました.





 もう,あのリハ室や
 訪問の車に乗って,在宅を回ることがないと思うと
 とても寂しくも感じます.





 なんの文句もありません.
 ただただ,感謝です.





 現役で卒業し,就職.
 臨床に入って10年と1ヶ月.






 この病院の職員であったからこそ,
 院外での活動もできたわけです.





 この病院の職員であったからこそ
 次の職場でも頑張れそうな気がするわけです.





 この病院の職員であったからこそ
 今の自分があるわけです.





 このブログを見ている多くの方は
 病院での僕を知らないでしょう?
 あくまで噂くらいしかないと思うんです.
 




 どんな病院かも,凡そのことしか知らないでしょう?
 実際に働いていたわけでもないですよね?





 言葉にするにはあまりに大きすぎて
 うまく言えないですけど.





 これからも,地域の方と一緒に
 社会的文化作りに貢献できる病院であって欲しいと
 思います.






 もっと書きたいことはあったんですけど...
 なんか,これで書いてみてすっきりしました.
 うん.season1が終わった感じ.





 少し休みます.
 で,そのあと休みがなくてもいい という覚悟で働きます.





 当分,ブログの更新回数が増えそうですな...
 




 次回! ブログ予告.
 「シーティングを考える」です.
 乞うご期待! (ありがとうございました!)