再生医療がやってきた!


リハ室まで患者さん(以下:患)と一緒に移動中の時の会話。





僕「あれ? ちょっと管があれですか?」
患「そうなのよ。これ(尿バルーンの管)があまりキレイでなくて・・・」
僕「前にもありましたね。やはり気になります?」
患「うん。。。前はちょっと詰まったりしたしねぇ。。。」
僕「食べ物の影響ですかね?」
患「そうかもしれない。。。あんまり変なのは食べてないと思うけど。。。」
僕「そうなら、なるべく一発屋の芸人さんが作ったお菓子とかが良いかもですね!」
患「え? どういうこと? なんで?」


僕「ほら、きっとつまらないお菓子だと思いますし!」


患「!!!!!」








さて! さてさて! 始まりましたは、この日記。
WUWHSに参加したおかげかいなか、キメッキメ(?)な
アメリカンジョーク!からのスタートです☆
かなり実話に基づいたトークであることの方が
なんだか怖い!









本日は、詳しくはかけませんが
細胞シートについて書かせて頂きます。








これは、WUWHSに参加した時に学んだことです。
自分の細胞を培養して、軟部組織を作ろう! という研究で
温度差を利用していくと、まるで「湯葉」のように細胞のシートが作成できる
という、まさに画期的な研究をしたとのこと。







実際に、酵素で分離させて作った細胞と比べて
接着率が違うんだそうな。よくわからなかったですが、
このジャンクションが強いのはタンパク質が溶けてこないのが理由だそう。
剥がすのと、生成するっていう違いを
スライドで説明されていたので、とても分かりやすかったです。







このシートを角膜に対して使用したり、
心臓に使用したり・・・ 感染リスクも低いので
これまたニュースでも紹介されたことがあるくらい
身体に馴染み、新しい組織を作ってしまう ということでした。








心臓の脈拍にも拍動同期してきます。
血管も、毛細血管がその細胞シートに侵入してくると
血液が通るようにもなります。
しかも、このシートを重ね重ねしていくと・・・
立体的な細胞が! しかも、心臓で同期させておくと
その細胞だけ外してみても、動いてるんですよね! これはもう、びびった!







自分の細胞を取り出して培養し
新しい組織を作り出すというこの方法。
術後の創面にもいいようですが、
筋肉自体も作れるし、歯のぐらぐらもその間に入れればいいし!






上皮系の疾患でもいいですよね。
炎症を起こしていることで狭窄を生じるものにも
シートを使用することで(いい細胞をいれる)サイトカインを呼び出し
血流量の増加がはかれますよと。
難しい事もありましたが、実際にこの先生の講演を聞くと
ものすごく勉強になるだけでなく、なんだか希望というか
モチベーションがあがります。







世間的に、再生医療というといろんな考えがあるのかも知れません。
「社会は未来に行きたがっている」 という言葉じゃないですが
僕にとっては、内容もさることながら
なんというか・・・どんどん未来を考えているその姿勢!
そんな先生が、とてもかっこ良く見えました☆







もし、少しでも興味のある方がみえましたら・・・
「細胞シート」でネット検索してみて下さい!
画像だけでもいいですし、文章でもいいと思います。
ちょっと、日本ってすげーっ! ってなりますよ!
講演してくださった先生。 本当に素晴らしい方でした!








で、ここからは現場での話し。
というか、自分が勝手に思っている事を書きます。








再生医療が進歩したとして
褥瘡に対して、抜群に治癒期間が早くなったとしても
多分、ケアの状況を変えなければ
治癒速度が遅くなるし、もしかしたらあまり変わらないかもしれない。
最悪、治らない・・・なんて可能性すら出てきます。







ただ、自身の細胞を培養して使用するというのが
あまりに理論的ですので
下手すると、これが怖い話なんですけども
劇的に早く治す事が可能となったために、再生するまでの期間は
機械的な刺激をあたえないために、動かさないで下さい! なんていう
ADLを無視した介入へと、医療は進んでいくかも知れない。。。







それくらい、多分ですが劇的な治療法なような気がする。






培養するのに、時間はかかるって言っていましたが
きっとそういった問題点などは、研究者の方々は
今後、どんどんそんな問題を飛び越えて考えてくるでしょう。







褥瘡に対して、再生医療ですぐ治療できるってなっても
そもそもの発生原因やその後の再発を考えていくと
ケアって、大事じゃないですか。







それなのに、今のケア方法を変えようとしない っていう
この事実が、怖いと思いませんか?
研究者は、どんどん先に行っているんです。
現場は「いつ臨床におりてくんだよ!」みたいに(注:特に僕が)
研究している人によく思ってたりしているんですけど
そんな事よりも、やらなくちゃなんない事ってたくさんあると思う・・・








いっくら、細胞シートのようなものが出てきても
ケア方法などがよくなければ、きっといい効果は出てこない。
出てきたとしても、もしかしたらそれは
不動にして動けなくなる代償を払っている可能性もあるかもしれない。








で、研究者の方は、そこすらも気にすると思う。
最短で、負担がない。 ベッド上生活を強いる事のない方法を
きっと考えてくるかも知れません。








それはそれで、素晴らしい事だと感じます。
どんな人でも、明るい医療があって欲しいと願っています。
でも、未来は今よりいろんな方法があったとしても
「今」のこの状況をなんとかしていかないと
きっと、どんどん変な方向へ進む可能性があると思う。。。







もっと「人に触れること」という
動きの支援っていうか、そこを考えて行きたい! っていうことを
再生医療に驚きながらも、頑張らなくちゃなーって思ったのでした。








と、いうところで! 今日の日記はおしまいです☆
おまけの話しですが・・・
先日書き忘れました、うちの嫁さん。
月曜日の夜、宇宙兄弟のDVDを僕に見せるために借りてきていました。
以前、大人数の前で話す機会を頂いた日には、その晩にEXILEの5万人動員の話を。
この話は、実は昔に書いたことがあります。
で、今回。国際学会に参加してきた日には、今度は宇宙の話を。
よくもまぁ、偶然だとしてもタイミングの絶妙なヤツだなーと。
毎度毎度、逆に燃えさえてくれます。
よっしゃ! 頑張るぞ! って気合いが入ったという
そんなノロケ話しでした☆