考えてみる
どーん...
寝たきりで経腸栄養(PEGなど)を行っている方は
下肢に拘縮が出来る場合,左下肢(特に股・膝関節)の方が
拘縮による関節可動域制限が強い!?
♪ テテテテッ テテーテン
はい.
某テレビ番組の真似をして書いてみましたが
ホンマなんでしょうか?
と,言いますかですね.
こんな少しユーモアチックに書いている場合ではありませんよ!
これは大問題です. もう,冗談じゃあ,ありません.
他の病院や施設ではどうか分かりませんが
間違いなくですね,うちの病院の
特に介護病棟では,そういう傾向にあります.
まず,動けない あるいはほんの少しだけ動ける方で
特に経腸栄養である方.
両下肢とも,筋緊張が高かったり,拘縮が生じていたりしている方を
よくよくみてみますと,まず左下肢の方が右に比べ制限が大きいです.
どうでしょうか? 皆さんの勤め先ではそうなっていませんか?
今まで,僕は
左下肢の方が制限が強いというよりも
右股関節外旋位と左股関節内旋を同時に呈した拘縮の方が
多いな・・・ という点ばかりに注意がいっていました.
というのも
経腸栄養をいれる時に,頭側ベッドアップ + 右側臥位(軽度)
というこの姿勢保持の仕方が,
なかなか辛そうにしている方が多く見られたからです.
経腸栄養時の姿勢は,賛否両論あるにしろ
少し右側臥位にしている事が多いですもんね.
ただ,その理由ばかりに目が行きがちで
姿勢の安楽さについては見落としがちです.
もちろん,この時の姿勢を注意し,安楽な姿勢にするのは大事です.
右に軽度傾いた姿勢で
適切に姿勢保持できていないから
「お姉さん座り」のような両股何節の拘縮が生じるかも? と思います.
ただ,左下肢の方が拘縮が強くなりやすいのは
「この姿勢の保持」だけが原因ではない! と
おそばせながら,今日. 感じました.
遅いですね. 視点というか,考えつくのがまだまだ浅いです.
多分ですけど,頭側ベッドアップした時の姿勢が問題なのではなく
その前の段階が,問題になってきているように思います.
それは・・・
経腸栄養を行う前の体位交換した姿勢は
右側臥位(30°)になっている事が多い! という事です.
そして,そのまま
食事になったら,右側臥位(30°)の姿勢のままで
頭側ギャッジアップを行えば良いですね と.
これは・・・マズイですよ.
ただ,スタッフ側の都合だけの理由ですもんねぇ〜・・・
実際に,自分自身で体験して頂けると良く分かりますが(僕はやりました)
まずフラットな状態で30°右側臥位に寝ています.
そして,そのまま頭側ギャッジアップを行ってみて下さい.
想像しても分かるように
ベッドが曲がって行く方向と,体が曲がって行きやすい方向が
全くズレているじゃあ,ありませんか!
そして,このまま
姿勢を保持してみてください.
どうですか? 左の股関節周囲をはじめ,お腹なんかも苦しいですよね?
きっと,これが影響を与えているんじゃないかなぁ〜 と思います(勝手に)
まぁ... もちろん
姿勢が変わったら背抜きをして,そこでちゃんと良姿勢にする
ということをしていれば,全く問題無いのでしょうけど.
きっと,「ついで」 になりがちなんですね.
と,まぁ...
実は,長々と書いてはきましたが
これといって確証を得ている事ではありません.
数値などデータ化したわけでもありませんし.
今日,介護病棟のスタッフから
ある方のポジショニングついて相談され
「左下肢がなんだか少しずつ拘縮が強くなっていきます」と
相談され,一緒に考えた結果,思いついただけの事です.
なんでだろうなぁ〜??? と考えていた結果
体位交換表が,目に飛び込んできたんですね.
「11:00 右側臥位」
あ〜...もしかしたら
なんて聞いてみると,案の定. そうだった みたいな感じです.
原因はこれだけでなく,多岐にわたるのかと思います.
あくまで,今日書いた事はほんの一部分にしか過ぎないと
そう思っています.
ただ...
下肢の拘縮で左右差が無かった方が急に左下肢だけ拘縮が強くなってきた
そんな方がみえた時に!
経腸栄養前には右側臥位になっていて
そのまま,右側臥位+頭側ベッドアップになりながら経腸栄養を行い
しかも,この過程で背抜きや,姿勢を調整したりしない
なんて事を,行ってはいませんでしょうか?
う〜ん...もしかして,うちだけかも知れませんね.
でも. でもでも.
こんな話をブログに書けるのは
今日,この話しを病棟スタッフと一緒に考えていた時に
とても前向きになり,この点をはじめ今後もっと色々と考えて行こう
と,あいなりましたので それがなんだか嬉しくて.
つい書いてしまったのです.
正直,1つのアイデアが出ても
それが「正しい事」かどうか考えると不安ばかりです.
まだまだ,基本的には確証が得られにくい場面が多いですが
こうやって色んな方と一緒に考えて行くのは
大変重要なんじゃないかな と思った
そんな1日でした☆