引退


 帰り道にカップ焼きそばと
 普段はめったに飲まないのに,発泡酒を買い
 自宅に戻りました.




 実は,今月をもって
 当院の褥瘡委員会から引退することが決まりまして.




 で,今日は委員会があって(月に1度)
 そこで発表してきた という日でした.



 
 事の始まりは,先週の頭なんですが
 来年度の院内における各委員会の担当に再編成がなされたのです.




 理由もはっきりとわからないまま
 僕は褥瘡・NST・嚥下委員会を外れることとなりました.




 NSTと嚥下に関しましては
 来年度より念願であったSTが入るという事で納得なのですが
 何故,褥瘡までハズされるか? 理由は分かりません. 




 まぁ... いいんですけど.
 それでも,褥瘡に関して,リハ科としての関わりが不必要なのか?
 なんて考えてしまう程です.




 褥瘡回診においても,今後はセラピストの介入は無くなるそうです.
 褥瘡委員会に入るセラピストは,月に1度の委員会に参加し
 その中で話し合われたことでリハに関することがあれば
 リハ科スタッフに話す という事なんだそうです.
 今日,その話しをとあるリハスタッフから聞きました.




 元々,コアメンバーには 「担当が変わりますので」
 という話しをした時に,
 今後の回診に新しいPTを入れるのは難しいからいいよ・・・ 
 という話にもなっていたので良いのですが・・・(良いのかぁ?)




 褥瘡委員会に入って5年.
 何もしなかった1年目から,2年目で回診に介入しました.
 今までは外科医のみで回診をしていたのが看護師,薬剤師,PTが加わり
 院内での保有率を毎月10%を超えるのが常だった状態から
 4%前後の保有率へと低下していく事が出来ました.




 この背景には,褥瘡に関してチーム編成を徹底したりと
 色んな事に取り組んできた事が関係していると思っています.



 
 僕は,まだまだ回診介入時,ひよっこで,
 まだ「なちゅは」との繋がりも無かったのですが.
 それでも委員会の時間を使わせてもらい,
 ケアの必要性を(その当時はリハかも)
 何度もプレゼンさせて頂いたものです.




 その中で,外科医の先生,薬剤師,看護師の方をはじめ
 病棟スタッフから大変多くの事を学びました.




 みんなで学会に参加したり,バカ騒ぎしたり,
 必死にどうやって褥瘡をなくそうか?
 なんて事にも,異常な位に時間を割いてきたものです.




 以前では,マットコントロールに関して
 完全に無法地帯になっており,早い者勝ちであった状況を
 OHスケールを基に適応基準を当院の状況から考えてみたり...




 思い返していくと,本当に多くの思い出があります...
 とても楽しかったですし,もっと一緒に活動していきたいのですが
 決まってしまった事はもうしょうがありません.




 心残りは,実際に褥瘡を見れなくなってしまった事.
 ケアのポイントに関して,今後ラグが生じてしまうのではないか?
 といった不安感です.




 でも,マット選定やポジショニングなど,今後も連絡をすることがあるから
 委員会を外れてもサポートしてね と言われた事が
 何よりも嬉しかったです.




 引退の発表を公言した際に,病棟スタッフからのリアクションも
 凄く嬉しかったなぁ〜・・・




 自分では,とてつもない先生がこの世の中に居る事を知ってしまったので
 まだまだ実力不足なのは常日頃から気にはなっていますが,
 それでも,ちゃんと「後藤」という役割がこの委員会にはあったと思います.
 これって,僕にとっては大変貴重な事で
 なによりもセラピストとしての可能性を,院内で示せれた と思っています.
 



 ・・・.




 褥瘡ができる という事はあくまで「結果」なんだと思います.
 この褥瘡になった方に,局所の治療だけではダメだと思います.
 褥瘡になった原因を追求する事を忘れてはいけません.
 全身状態の悪化ももちろん,影響は強いですが,
 基本的に褥瘡は廃用症候群の1つです.




 
 廃用症候群の予防.
 こんな事は,リハのスタッフなら学生の時点でもう学んでいるハズです.
 動作分析の専門家であるはずのセラピストが
 褥瘡予防や対策に介入しないという事は,
 どう考えても合点がいかない部分があります.




 とは言っても,別に病院を辞めるわけではありませんしね.
 学会発表も決まっていますし,まだ回診も今月まではあります.
 それに,今考えているのは褥瘡になってしまった時点で
 リハを受けていない方であれば,すぐにでも
 リハ処方をお願いしようかな と.




 現状,リハ処方が増えてきてはいますが
 全員・・・ というわけではありません.
 でも,ベッドサイドでROM.exをするだけのリハなんて事だけでなく
 例えばケア方法の提示や,ポジショニングなど
 セラピストがやらなければならない事,山ほどありますもんね.




 もうちょっとだけ,褥瘡委員会にお世話になりますが
 どんな体制になっても,患者さんには不利益がいかないようにしたいです.




 来年度からは担当委員会がリスクマネージメント委員会1本になります.
 噂では,リハの仕事はほとんど無いよ なんて事聞いていますが
 そんなハズはないよなぁ〜 なんて思っています.
 腰痛予防やケアの方法なんかも,提示する機会になるかとも思います.
 あまり,委員会に力を入れ過ぎるな という事であれば
 従うほかないのかも知れませんけど,
 リハビリテーションって,なんなんだろうな〜 と感じてしまいます.
 っとぉ〜・・・ 今のは言い過ぎました.(じゃあ書くなよ と)




 尊敬する外科医の先生からは,「これもいずれ良い経験になるよ」と.
 兄貴分である(尊敬もしてます)薬剤師の方の温かい言葉や
 口には出していませんでしたが,もう表情でしっかりと分かるほど
 思いやって下さっている看護師の方が居て,本当に幸せです.




 う〜ん. 頑張ろう! 患者さん第一で!