職人
こんばんは. 後藤です.
もう,それはそれは素敵な患者さんを担当させて頂いてます.
今では,仕事をしていません. 笑顔が素敵な,いわゆるおじいさんです.
ただこの方,以前は「大工」として働いていたそうで.
話しがめちゃくちゃにおもしろい!!
まさに「職人」と呼べる人なのです!!!
「木は生きている.慣れてくると木の呼吸が分かるようになるんだよ」
っていう言葉. 深かったぁ〜・・・
神社なども手掛けてきたこの大工さん.
今でも,夢をみるんだそうです.
「どうやってここを上手く建てようかなぁ〜」
なんて,夢の中でとても真剣に悩んでいるんだそうです.
そして,それが何よりも楽しいんですって!
ひとつ「木」をとってみても,まずはその種類によって
目的となるのはもちろん,用途も変わってくるそうです.
そして,さらに角材としての「木」の癖を見抜き,
家の中で柱としてどこに用いれば良いのかを見極める作業が必要だそうです.
これを見間違えると,何十年も立派に建つ家は出来ないんだそうで.
「この家はおじいちゃんが建てた家なんだよ」と,孫やそのまた子供の世代にまで言われたい
とおっしゃていました.
「木は生きている」 切った後も,上手く適材適所で木を使わないと
良い家が建たないんですね.
木の柔らかさや温かさなんかは,触った感覚でバッチリ分かるそうで.
呼吸が分かるといった話しは,まんざらでもなさそうです.
また,この方は神社やお寺を見に行くのがとても好きだそうで,
そこで色んな角度から見たり,考えたり,参考にしたりしているそうです.
ちなみに,金閣寺の柱には「ナンテンの木」が用いられているそうです.
木としての素材は,かなり良いものなんだそうですが,
柱として用いるにはそれは大変珍しい程太いナンテンの木が必要なんだそうです.
金閣寺の中に見えるあの「繊細さ」というのは,そういった柱を用いているからだそうです.
やっべぇ〜・・・ こういう職人さん. 凄い好きなんですけど...
自分のスタイルやコンセプトが年と共に落ち着いてきても,
常に本を読む事をやめなかったそうです.(←建築関係の本を中心に)
その中で,常に新しい知識や,考えを蓄えてきたんですね.きっと.
見習う事が多すぎます.
話しはまだまだ尽きはしませんが,
もう1つだけ. すみません...
「バリアフリーが導入された当初は全くどういう事なんだ!」
とお思いになっていたそうです.
ただ,その直後
「それでも,時代やその意味合いを理解した時,すんなりと受け入れられる事が出来た」 と.
一度,否定していた事実.
でも,すぐ受け入れられた事.
本当に,勉強になる事が多すぎです.
このように,とても素晴らしい方ですので,
人間の関節や筋肉の意味,そして動作といった点で
とても良く注意が向きますし,よいディスカッションが出来ます.
この方のエピソードは,文章能力が低い僕でも
こういった「職人」の心意気というのは・・・
なんて書く必要性はないくらい・・・ ですよね.
僕も,なりますよ! 職人に.