側臥位+クッション


 昨日,現場の話しを書きます!と宣言した
 縁があったかどうか分かりませんが・・・







 今日は維持期の病棟で
 個々のケアについて考えて行きたいので
 情報交換をお願いします! と
 言われていた日でした☆(ちょっと忘れていましたよ と)






 30分という限られた時間の中で
 3名の方の情報交換を行ってきました.







 リハ科への処方がない方でしたが
 病棟で取り組めるリハビリテーションを考えたい! という
 依頼のもと,今日のような機会ができました.







 なんか・・・あらためて思いましたけど
 ちゃんと顔突き合わせて,実際に自分達が動きながら
 話しあいをするということは
 とても良い事だな〜 と思いました.







 筋緊張があまりに強い. という方が2名でしたが
 やはり,課題になってくるのは
 「おむつ・衣服の交換」でした.







 下肢を無理に広げたり... 上肢もそうなんですけど
 ポジショニングや体位交換の時に注意したり,
 普段,関節を動かす練習をする時の
 注意点なんかを話しあってきました.






 今日,自分で話していて
 結構,重要だな〜 と思ったのが 「クッションの仮どめ」 です.
 これが今日の日記のキーワードです.







 一気にクッションをババっ!ていれるよりも
 上半身にまずこれ,その時の骨盤はどうか? とか
 その後,下肢にもいれ・・・で,また上半身を・・・ 
 というような方法でいくと
 その相対的な位置関係で筋緊張が変化していくのが
 分かりやすいですし,徐々に理想な形へ促す事ができます.








 無理にクッションを押しこんで,
 見た目がきれいになればいいや!
 というようなポジショニングではなくなります.
 これでは,筋緊張は落ち着くどころか
 かえって亢進してしまうかもしれませんね...







 仮どめをしながら・・・というのは
 下元先生から教えて頂いたのですが
 これって結構,手間や時間がかかる ってだけの理由で
 疎かにしがちなんじゃないかな〜? って思います.







 もちろん,ぱっと出来ればいいですよ.
 それに越したことはございません.







 でも,長年かけて生じた二次障害というのは
 そんな一筋縄には・・・いかなくないですか?
 いくものですかねぇ...それなら,僕はまだまだです.








 で,ネガティブになった自分はほっといて
 話しを続けますと,
 この「とりあえず」で支えておくクッションというのは
 何も,ポジショニングだけに限った事ではありません.








 実際,側臥位にしてクッションを当てて
 おむつ交換をする方もみえるとも思いますが
 その時の,クッションの仮の置き場を
 もう一歩踏み込むと,良いケアができたりするんじゃないかな?
 って思います.







 例えば,背中にかいますよね. 
 この時,首の位置,下肢の位置ってどうなっています?








 もしかして・・・寝たきりの方である事を良い事に
 何も気にせず,仰向けに戻らないようにだけ を目的に
 かっていたりしていませんか〜?









 いや〜 やらしい! こんな奴,病棟で嫌われますね.
 でも,いいんです. 今は日記なので.







 話は戻りまして...
 ポジショニングで大事だなって思うのは
 やはり,そこに当てたクッションに体重を預けられる
 そこで支持をする事ができるようにする って事が重要かと思います.








 それが,当てただけで
 そこに体重が乗らずに
 体の反対方向へ重みがいってしまう・・・ なんて場面を
 見た事もありますが,いかがでしょうか?
 クッションを当てても,
 ゆったりとそのクッションへ体重を預けられるか?
 って言われると,う〜ん? って方がみえませんか?







 クッションの当て方って
 身体全体で考えると,結構難しいんですよ.








 それにゆだねるためのクッション というだけでなく
 例えば,側臥位にしている時に
 背中に倒れないように当てる のではなく
 下になる上肢と下肢の位置を広げ,支持面をちゃんと作ったり
 側頭部でも支えられるように,頸部を安定する位置にもってきたり
 その方向へ促しやすいように・・・っていう事を狙って
 クッションを背中にあてたら・・・どうですかねぇ...?
 いいんじゃないかなー? って思います.
 わざと,重みを移動させる補助として使用する
 クッションの役割 みたいな感じですかねぇ...
 





 寝返り動作までつながるかも? と,この話はおいといて.
 それでも,クッションをたくさん使わなくても
 側臥位の時に,
 自分自身の身体で体を支える っていう機会になるかと思うんです.







 こういった事が難しくて
 筋緊張が強くて,自身の身体で支えにくそう という事であれば
 何も,クッションを背中に当てなくとも
 身体の前面(お腹側)に当てて,そこで支えられるようにして
 おむつ交換をしたらよいのだと思います.








 上半身が落ち着く場所 というのを
 どういった形でも良いと思うので
 その人にあった位置 を
 「仮どめ」によって一度考えてみて下さい.
 






 そうすると・・・どうでしょう?
 あれだけ固くなっていた下肢が,
 少しだけ柔らかくなっているではありませんか!







 ・・・







 まぁ...100%そうだとは限りませんが.
 でも,上半身や腹部の筋緊張が落ち着くと
 下肢にも影響が出てくるって経験,ポジショニングしていると
 結構,ありますよね?







 下肢に力が入ってしまうのにも
 きっと,理由があると思います!







 おむつ交換や衣服交換もそうですが
 自分の手だけで支えられないなら
 相手が安心する・力がふっと抜ける位置に
 クッションを当て,安心して頂くと良いと思うんです!







 拘縮予防っていうと
 どうしてもイメージがポジショニングや
 関節可動域運動 なんかがでてきますけど.







 やはり,普段行っているケアを見直す と.
 これ,ホント大事です.







 ここからは,僕の勝手な想像ですが
 手で触れたり,相手に近づいただけで
 身体がクっ!と固くなる(筋緊張が亢進する)方,
 寝たきりと呼ばれてしまう方で,いませんか?







 もうね,きっと触られる事も嫌なんじゃないかなって.
 もちろん,話しかけ方や
 視覚情報の事も影響があるかもしれませんが
 「全介助」だからといって
 いい加減に相手をゴロゴロさせたり,
 足をガっ! て開いたり...
 そんなケアの状況で,
 筋緊張が徐々に高くなってきてしまうのは
 やはり脳血管障害だからかな? って話でまとめてしまうのは
 どうかと思います.







 そうですよ! ゴトウは真面目だ と思っている方に
 そんなことない! めっちゃ悪いことしてーンだよ−! って
 言ってみたいんですよ(いや,そうでもないですが…)
 






 
 えっと,ちょっと遠回りになりましたけども
 筋緊張が亢進しているから,こうしよう! じゃ,遅いっすよ.
 筋緊張が亢進してしまうのは,こうなんじゃないか? っていう
 そんな話し合いが大事なんだと思います.
 簡単そうなんですけど,「決めつけない事」が大事だと思います.






 と,いうわけで.
 「仮どめ」を是非,色んな場面で使ってみて下さい.
 安定出来る場所が出来たら,案外,今の下肢の状況よりも
 軽く動いたりするかもしれませんよ?
 今日,看護師とその実際を見ましたし
 みんなで動かして実感もしてきましたからね☆







 いや−・・・







 また,偉そうに書いてしまいましたが
 なんだかんだで,内容は
 受売り...祭りですよ.ホント.







 
 ただ,密かに・・・ですが.
 






 僕としては,「仮どめ」をせずに
 ハンドリングのみで重みを身体の中で動かせるように促して
 評価し,次の動作へ繋がるような練習を出来るようにって
 毎回思っています. 
 






 最後に.
 日記タイトルでもありますように
 かなり,偏った意見にもなっているかもしれません.
 ので! 大丈夫かと思いますが
 変に影響されないようにと,お願いいたします.
 






 個人的に,なんとなくで書いているわけでもなく
 一応ですね,論文とかも読みつつ...
 そのあたりははしょって書いていますけども
 想像にすぎない点も多々あるかと思います.







 ただ! 今の状況をひたすらに続けていくよりも.
 何か変化をつけなくちゃ! と思ってみえる方.
 そして,なんとなく賛成かなって思って下さる方がみえましたら
 一日でも早く,良いケアを提供していけると
 いいかなーって思っています.







 今日も長文でしたが.
 読んで頂いた方,ありがとうございます.
 また,ご意見など頂けるとありがたいです.